身体的な理由によるいびき
さて肥満以外のいびきの原因ですが、次は口呼吸です。実際、いびきをかく人のほとんどが口を開けて寝ています。つまり口呼吸をしているわけで、いびきと口呼吸は密接な関係にあります。
次は寝ている時の姿勢で、仰向けで寝ていると舌がのどに落ち込みやすくなるうえ、口の奥の粘膜の柔らかい部分が重力で下がり、肥満と同様に、上気道が塞がったり狭くなるので、呼吸をした時の空気抵抗はどうして大きくなります。結果、のどの粘膜の振動が増していびきをかきやすくなってしまいます。
姿勢ということでは、胸の上に手を置いて寝るのも原因になります。この場合は胸が圧迫されて呼吸が浅くなりがちで、酸素を取り入れようと自然に空気を吸い込む力が増します。するとのどの粘膜の振動がやはり大きくなっていびきとなるのです。
更に顔の形に起因するものとして、あごが小さい場合や、歯の噛み合わせが悪い場合も原因となり、この場合はいびきをかきやすいと同時に、睡眠時無呼吸症候群（SAS）にもなりやすい傾向にあるので注意しなければなりません。
このように睡眠時無呼吸症候群もあり得るのは、咽頭扁桃（アデノイド）や口蓋垂（のどちんこが何らかの原因によって肥大化や炎症を起こした場合にも当てはまります。